作品説明

『転生したらスライムだった件(3)』レビュー:スライムが“国の核”になる瞬間が来る。大鬼族編で転スラが一気に面白くなる
『転生したらスライムだった件(3)』は、異世界転生ファンタジーの代表格「転スラ」コミカライズ第3巻。ここで描かれるのは、ただのサバイバルでも、ただの俺Tueeeでも終わらない、“仲間が増えることで世界が広がり、物語が加速する転スラの真骨頂”です。
前巻まででリムルの基礎能力と人間社会の匂いが入ってきましたが、3巻はジュラの森が一気に騒がしくなり、魔物の国づくり(建国ファンタジー)の歯車が噛み合い始めます。
※当記事は商品ページに記載の紹介文・書誌情報(発売日、収録範囲、巻末短編小説収録など)を主情報として構成しています。
転生したらスライムだった件(3) 即購入なろう系異世界作品コミカライズ
同シリーズの流れで読むと刺さり方が変わるので、前巻から追いたい方はこちら。
・『転生したらスライムだった件(2)』レビュー
・『転生したらスライムだった件(1)』レビュー
1. 作品の概要(アニメ化など)
通り魔に刺されて命を落とした主人公が、異世界で“スライム”として転生。「大賢者」で世界の理を解析し、「捕食者」で相手の能力を奪う。弱そうで最強、ゆるそうで合理的なリムルが、ジュラの森で魔物たちと勢力を築いていく異世界転生(なろう系)コミカライズです。
- タイトル:転生したらスライムだった件(3)
- 著者:川上泰樹(漫画)/伏瀬(原作)/みっつばー(キャラクター原案)
- レーベル:シリウスKC(講談社)
- 発売日:2016年11月30日
- 判型:B6/ページ数:216ページ
- 初出:月刊少年シリウス 2016年6月号から11月号掲載分
- 注目ポイント:巻末に原作者・伏瀬による書き下ろし短編小説を収録
また本作はアニメ化で一気に一般層まで浸透し、シリーズとして長く展開されているメガヒット枠。コミカライズはその入口として非常に強く、商品紹介でも「WEBで記録的なPVを集めた名作を、原作者完全監修でコミカライズ」と銘打たれている通り、“転スラを最短で理解する導線”として出来が良いのがポイントです。
異世界転生・建国ファンタジー CVレビュー:アニメで知った人ほど、漫画3巻で「転スラの面白さの核」に到達する
2. 原作者・コミカライズ担当の紹介(特徴)
続刊レビューでは詳細を省略しつつ要点だけ。
伏瀬先生の原作は「転生×スキル×勢力拡大」を、ゲーム的な分かりやすさで組み上げる設計が魅力。単に強いだけでなく、交渉、統治、相互利益で勢力が伸びるのが転スラらしさです。
コミカライズの川上泰樹先生は、魔物が増えるほど難しくなる“見分けやすさ”と“可愛さ”を両立させ、さらに戦闘シーンの読みやすさも担保してくるタイプ。みっつばー先生のキャラクター原案の空気感(柔らかいのに強い)を、漫画としての線に落とし込むのが上手いです。
3. 系統紹介(どんな「なろう系」か)
『転生したらスライムだった件』は、単純な無双だけで括ると取りこぼします。系統としては次の“複合型”がしっくりきます。
- 異世界転生:現代知識というより「スキル設計」で合理化していくタイプ
- 俺Tueee(無双):ただし戦って終わりではなく、勝利が外交と内政に接続される
- 建国・領地運営:仲間が増えるほど“国っぽさ”が立ち上がる
- 多種族共存:ゴブリン、牙狼族など、価値観が違う者同士の噛み合わせが面白さになる
- コメディ混ぜ:軽口のテンポが良く、重くなりすぎない
そして3巻は、この中でも特に「多種族共存」と「建国」が強く立ち上がる巻です。
4. 見どころポイント(3巻で何が起きる?)
見どころ1:シズの“想い”が、ただの継承で終わらない
商品紹介にもある通り、3巻冒頭の軸はシズエ・イザワの想いと姿を受け継いだリムルが、イフリートの力を「使いこなす」方向へ踏み込むこと。
転スラの上手さは、力を得ることがゴールではなく、得た力が“社会でどう機能するか”に焦点が移る点です。洞窟に籠っての調整は地味に見えて、後のリムルの立ち回り(脅しにならない抑止力、交渉のカード)を支える重要なプロセス。コミカライズだと“理解している感”が視覚的に入ってくるので、設定がすっと入ります。
見どころ2:救援要請からの「大鬼族の襲撃」で、物語が建国フェーズへ
3巻の看板は、目次にもある「ジュラの森の強者」、そして「大鬼族の襲撃」。ここを境に、転スラは“森で強くなる話”から、勢力同士が動く話へと段階が上がります。
ポイントは、大鬼族が単なる敵役ではなく、彼らが背負う事情が「森の秩序」とつながっていること。リムルが選ぶのは、倒して終わりの無双ではなく、落としどころを作って未来の利益に変換するアプローチです。ここが刺さる人は、転スラが長寿シリーズになった理由を体感できます。
見どころ3:川上泰樹版の“集団戦の読みやすさ”が効く巻
3巻はキャラクターが増え、戦いも対話も情報量が上がります。ここでコミカライズの強みが出る。
誰が何をしているか、誰が何を恐れているか、誰がどこで決断したか。こういう“集団の動き”は文字だけだと流し読みで抜けがちですが、漫画だと表情と立ち位置で理解が揃う。転スラを「読みやすい大作」にしている功労巻です。
見どころ4:巻末の書き下ろし短編小説が「ファン必携」になっている
単行本3巻は、巻末に原作者・伏瀬先生の短編小説を収録。これが地味に強いです。
本編の熱量を保ったまま、世界観の余白やキャラの距離感を補完してくれるので、「原作未読だけど転スラをもっと噛みたい」層ほど満足度が上がります。コミカライズ派でも“紙(または単行本)で追う理由”が明確にある構成です。
転生したらスライムだった件(3) 即購入なろう系異世界作品コミカライズ:大鬼族編に入ってからが転スラの本番
5. こんな人におすすめ
- 異世界転生の「仲間集め」が好き:仲間が増えるたびに世界が拡張するタイプを求めている人
- 俺Tueeeは好きだが、勝って終わりは物足りない:勝利を統治と外交に変換する“建国”が見たい人
- アニメで転スラを知って、漫画で追いつきたい:序盤の理解が速く、情報整理が上手い
- 多種族・勢力間の駆け引きが好き:ジュラの森の強者たちの空気感が増してくる
- 単行本のおまけ要素が好き:巻末書き下ろし短編小説で満足度を底上げしたい人
逆に、ひたすら陰鬱で重いハードファンタジーを求める人には、転スラの“軽妙さ”が合わない可能性もあります。ただ、その軽さは誤魔化しではなく、大所帯の物語を長く面白く回すための設計でもある。3巻はまさにそれを証明してきます。
異世界転生・建国ファンタジー CVレビュー:3巻まで読んでハマれなかったら、たぶんあなたの好みは別ジャンル。それくらい“転スラらしさ”が凝縮
まとめ:3巻は「転スラのギアが上がる巻」。迷っているなら、ここは買い
『転生したらスライムだった件(3)』は、シズの継承とイフリートの力の調整から、救援要請をきっかけに大鬼族との衝突へ雪崩れ込み、転スラの中核である勢力拡大(建国)が前面に出てくる巻です。
アクション、会話劇、仲間が増えるワクワク、そして巻末短編小説の補完。コミカライズとして「買って満足する要素」を積んだ優等生